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韓国・全羅南道「麗水」

何度となく当ブログ本館『味asian庵's』に記載の通り、私の母親は在日です。
数年前におじいちゃん、おばあちゃんの出身地である全羅道へも足を運びました。
住所改編により、全羅南道(チョルラナムド)だった住所が全羅北道(チョルラプット)に変わったらしいですが、その住所地には、韓国特有の先祖代々納骨された古墳状墓と墓守、そして遠い親類(それでも韓民族にとっては血縁)のみ。何度か会って話したことのある叔父さん叔母さんたちは皆、田舎を捨てて都会のソウルに住んでいます。どこの国も同じですね。


麗水(ヨス)への行き方は、飛行機、鉄道、バスとありましたが、釜山港から海岸線を観るために船に乗っていきました。
釜山港から麗水港にかけての海岸線は、韓国国定にされているほどの美しいリアス式海岸です。

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船酔いする私は、というか乗り物全般ですね。弱いんです。
釜山港から出航する船の中でも比較的酔わない船を選択。
波の上を浮いて滑るように走る高速船です。
乗船客は従姉妹、共通の友人のおっちゃん、そして私だけでした。
しかし途中でスクリューに「こんぶ」が絡まり、停泊。
漁船のような小さな船の船長自らがダイビングスーツを着用されて海へ飛び込み、素潜りで長時間こんぶと格闘。
その間船はゆらゆら。
私以外も、景色を眺める余裕なんてゼロでした。
あいにくの天候でしたから、海、空の色も悪いですが、晴れていても日本海のような灰色系です。




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麗水は田舎の漁村。
当時ホテルは1〜2軒しかありませんでした。
釜山に比べると物価も安く、魚も新鮮。
釜山同様、漁港で水揚げされた魚を見に行きました。
驚いたことに、未だ英語が全く通じなかった当時の韓国で、田舎な麗水の宿泊ホテルラウンジのお姉さんが英語ベラベラ。教えを請い、メモ帳片手に必要な韓国語と表現を一生懸命に書き留めました。

写真は麗水で唯一の(?)観光スポット。
将軍・豊臣秀吉の晩年、数回行なわれた朝鮮征伐時に戦った韓国の将軍たちの乗った船「亀甲船」を祀っている寺院です。
墓と墓に残されている先祖家系図によれば、韓国軍の将軍が先祖のうちの一人ということですから敬意を表し足を運んだのですが、生憎亀甲船はソウルの博物館出展の為に不在でした。
何の為に船酔いして行ったんだか。
お寺のお坊さんに尋ねると、普段ならこのがらんどうの建物内に安置されているそうです。



韓国・全羅南道「麗水」_a0063846_194102.jpg麗水の町で見かけた、韓国将棋を指すおじいさん。
韓国将棋は六角形の亀甲型。
当時の麗水のおじいさんはパジチョゴリ姿でした。


余談ですが、パジチョゴリで思い出したこと。
関西では男性の下着のズボン下のことを「パッチ」とよびます。
息子の「パッチ」姿を見た時、親が東京系の親友は「サルマタちゃうのん?」と。
二人して不思議になって広辞苑で調べてみました。
すると「パッチ」は朝鮮語のズボンの「パジ」が訛って「パッチ」となったとありました。やはり関西で使われるそうです。



※チマチョゴリのチマはスカートで、チョゴリは上の丈の短い着物です。合わせは日本と同じ左上です。インドネシアのカンベンも中国のチャイナドレスもベトナムのアオザイも同じ。アジアは皆共通なのかなぁ。

by suze69 | 2006-12-02 19:20 | Korea